今回は、江戸時代の改革についてです。「江戸幕府の改革の中で最も良い改革は何だろうか?」というパフォーマンス課題に取り組みます。
享保の改革、田沼の改革、寛政の改革、天保の改革について、政策を評価します。それぞれの改革について調べることで知識・技能を、政策を評価することで思考・判断・表現を養います。また、政策について判断するという主体的に学習に取り組む態度は、公民的資質を養うことにもつながります。
①導入部分
小学校で学習した大塩平八郎のことを振り返ります。人々が一揆や打ちこわしを起こしていたことに触れ、その理由を考えます。年貢の重さや支配のしくみなどが例として挙がると思います。ポイントは、幕府はなぜそのような仕組みをとったのかを考えさせることです。そこから、幕府が行き詰っており改革を迫られた流れをおさえます。そして、どのような政策をとっていたのかに興味を持たせます。
②3~4人のグループに分かれ、4つの改革について一人1テーマで調べ学習をします。支援として「キーワード」について調べるという形をとります。早く終わった子は、さらにわかりやすい言葉に直してみたり、さらに情報を調べてみるなど+アルファをするように指示します。
③調べた情報をもとにパフォーマンス課題に取り組みます。評価は4つの改革の政策をひとつひとつ4段階で評価します。今回は「とてもよい」「よい」「どちらでもない」「よくない」にしました。教師側の支援として、グループの中で評価の視点を考えさせてから取り組ませてください。「庶民にとって」「武士にとって」「幕府にとって」など、決めさせてから考えさせると評価(改革についての考え方)の比較がしやすくなります。各政策の評価をしたら、プラス面、マイナス面を文章記述させます。
④パフォーマンス課題のまとめとして、最も良いと考える改革について記述させます。評価のポイントは必ず提示します。今回は、「他の改革と比較していること」「マイナス面にもプラスをとらえていること」をあげました。「マイナス面にもプラスを」は説明が必要です。例えば、現代において「増税」は民衆にとっては生活への負担が増えるというマイナスの面があるが、集めた税で公共サービスが充実すればそれはプラスともとれる、というようなことです。
実践の反省としては、個人・グループでの進度の差です。背景として、個人の学習力のちがい、学級の雰囲気、普段からのグループ活動などが考えられます。複数の学級で取り組むと、大きな差が出ます。個人個人に目を向けて、必要な支援を考えておきたいです。
改革については、様々な進め方があるかと思います。ぜひご意見・コメントください!
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